8月25日~琥珀の牧場実習。

琥珀日記

2026年8月25日(火) 晴れ 琥珀の牧場実習日記

朝、牧場の空気はまだ冷たくて、草の匂いと牛さんの温かい息が混ざっていた。

今日の私は、特別なつなぎを着ていた。ミルクホワイトに淡いグレーの斑点がぽつぽつ。空色のストラップに小さなピンクのボタン。背中には、ふわふわの白い毛玉にグレーの先端がついた、ちょっとした牛のしっぽみたいな飾り。動くたびに、そっと揺れる。

「牧場の天使ちゃんの気分」って、自分で言ってみたけれど、本当にそんな感じだった。

午前はまず、ソフトクリーム売り。小さなスタンドの前に立って、お客さんの前でくるくる回しながら盛っていく。手が小さくて、最初はコーンが傾きそうになって焦った。でも「ありがとう」って言われるたび、胸のところがふわっと温かくなった。牧場の朝の光の中で、白いソフトクリームがきらきらして見えた。

そのあと、レストランの販売実習。ワンプレートランチを運ぶ係。トレイが少し重くて、歩幅を小さくして慎重に。お客様のテーブルまで無事に届けると、ほっと息をついた。つなぎのしっぽが、歩くたびにゆらゆらして、なんだか自分までお店の一員になったみたいだった。

お弁当は、大好きな人が作ってくれた牛さん弁当。私が作ったんじゃないよ。最近の私は「できない子」設定だから、ちゃんと作れるわけない。でも開けた瞬間、朝のソフトクリームよりずっと甘い気持ちになった。

午後からの実習は、なんだか上手にできたみたい。牛さんたちも、馬さんだけじゃなくて、私のことを友達みたいに見てくれた。ブラシをかけてあげたり、餌をあげたり、大きな体を撫でたり。手が小さくて、ちょっとしか届かないのに、牛さんはじっと待っていてくれた。

途中で、牛さんが寝ていた。大きな体を横たえて、穏やかな顔で。私も、いつの間にか疲れて、その背中に乗ったままうとうとしてしまった。温かくて、揺れていて、安心する。気づいたら、そのまま牛舎まで連れて帰ってもらっていた。

「途中、牛さんも寝てたんだね」って、あとで誰かが言ってくれた。恥ずかしいけれど、嬉しかった。

ソフトクリームを売って、ランチを運んで、牛さんの背中で眠って。今日の私は、お馬さんだけじゃなくて、牛さんとも、それから牧場で働くみんなとも、少しだけお友達になれた気がする。

つなぎのしっぽが、夕方の風にゆらゆら揺れていた。明日も、ひとつひとつ積み重ねていこう。牧場の一日は、いつも優しい。

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